SNS画像利用の著作権対策|中小企業が守るべき3原則とセーフ・アウト判定基準

SNS投稿でうっかり著作権侵害?中小企業が守るべき画像利用の3原則のイメージ画像
SNS画像利用のルールとは、著作権を侵害しない安全な画像だけを使う原則のことです。

目次

「自社のSNS投稿、この画像を使って本当に大丈夫だろうか」「フリー素材だから安全だと思っていたけれど、実は規約違反になっていないか不安……」と、アップロード直前で手が止まってしまう地方・中小企業のSNS担当者や経営者の方は少なくありません。

企業の認知拡大やファン獲得に欠かせないSNSですが、画像の取り扱いを一歩間違えると、知らず知らずのうちに著作権や肖像権を侵害し、企業の社会的信用を大きく失墜させるリスクを孕んでいます。

本記事では、難しい法律用語を極力排除し、読んだその日から「投稿してもいい画像・ダメな画像」を1秒で判断できる基準と、実務に今すぐ落とせる超実践的な防衛策をわかりやすく解説します。


中小企業のSNS担当者がハマる!うっかり著作権侵害4つの失敗パターン

中小企業がSNS運用で引き起こす著作権トラブルの多くは、悪意のない「知識不足」や「うっかり」から生じています。

多くの企業が陥りがちな4つの代表的な失敗パターンを詳しく見ていきましょう。

パターン①:他人のSNS投稿を「スクリーンショット」して自社アカウントで紹介する

「自社の商品を褒めてくれているから、紹介してあげよう」という親切心から、他人のSNS投稿をスクリーンショット(スクショ)して画像化し、自社アカウントにアップロードしてしまうケースです。これは一見、良好な関係構築に見えますが、SNS公式のシェア機能(リポストや埋め込み)を使用せずに他人の投稿(テキストや写真)を画像として複製・投稿する行為は、法的には「無断転載(複製権・公衆送信権の侵害)」に該当します。良かれと思って行った行為が、著作権侵害のトラブルへと発展する典型的な例です。

パターン②:フリー素材サイトの「商用利用」の範囲を誤解している

「無料の素材サイトだから、どんな使い方をしても問題ない」と思い込んでいるケースも危険です。企業のSNS公式アカウントでの発信は、直接的な商品販売を伴わなくても、すべて「商用利用(営利目的)」とみなされます。

素材サイトによっては、「商用利用時の点数制限」「画像の加工禁止」「プロフィールのアイコンへの使用禁止」「特定のネガティブな文脈(病気、悩み、架空の体験談など)への人物素材の使用禁止」といった細かな規約が設けられています。これらを確認せずに使用すると、たとえ無料素材であっても規約違反(著作権侵害)を問われることになります。

パターン③:自社で撮影した写真の背景に「他人の顔」や「キャラクター」が写り込んでいる

オフィスの様子や地域イベントの様子など、自社で撮影したスナップ写真をそのまま投稿する際にも落とし穴があります。背景に写り込んだ一般の歩行者の顔(肖像権・プライバシー権の侵害)や、他社の人気キャラクター、ロゴマーク、ポスター(著作権侵害)をそのまま処理せずに掲載してしまうケースです。特に地方の温かみを伝えるためにリアルな日常を投稿しようとする中小企業において、屋外撮影時の「写り込み」対策は極めて重要な課題となります。

パターン④:上司から「ネットの画像を適当に引っ張ってきて投稿しろ」と指示される

経営層や上司の著作権コンプライアンスに対する意識が低く、現場の担当者が無理な指示に頭を抱えるケースです。「ネットにある画像なんだから、適当にコピーして使えばいいじゃないか」というリテラシー不足による指示は、担当者にとって強い心理的ストレスとなります。

万が一、無断使用が発覚した場合、写真1枚の利用でも著作権元から数万〜数十万円の損害賠償やライセンス料を請求されるのが現実です。それだけでなく、「他社の素材を無断利用する企業」としてSNS上で瞬時に拡散され、長年築き上げてきた地域の信頼を一夜にして失う結果になりかねません。

実際、インターネットやSNS上で「他者の画像・映像を許可なく使用した投稿(著作権侵害)」を目撃したと回答した割合は40%以上(総務省 2025年調査)に達しています。これはユーザー側が「無断転載」に対して非常に厳しい目を持っている証拠であり、企業の「うっかり」は決して見逃されない時代になっているのです。


SNSで画像を使うときの「セーフ・アウト」早見表

SNS投稿で使用する画像について、何が合法で何が違法なのかを、直感的に1秒で判断できる早見表を用意しました。

まずはこの表を基準に、日々の投稿素材の安全性をセーフ・アウトの観点から判定してください。

投稿したい画像と方法 判定 理由・条件
公式リポスト機能(Xのリポスト、Instagramの紙飛行機シェア)を使う ○ セーフ SNS公式が提供する仕様に同意してユーザーが投稿しているため、システムの範囲内であれば権利侵害になりません。
他人の投稿をスクショして、自社の投稿に「拾い画」として添付する × アウト 無断転載に該当します。投稿内にアカウント名やURLを記載して出典を明記しても、言い訳にはなりません。
フリー素材(商用可・クレジット不要)をそのまま使う ○ セーフ 規約範囲内であれば問題ありません。ただし、サイトごとに設定されている「1回あたりの利用上限」等に注意が必要です。
フリー素材の「人物写真」を、自社サプリの「使用前・後」として加工する × アウト 被写体(モデル)のイメージを損なうような加工、または医療・コンプレックス商材での虚偽の体験談風の利用は多くのサイトで規約禁止されています。
自社店舗の前で撮影した写真に、通行人の顔がくっきり写っている × アウト 肖像権やプライバシー権を侵害する恐れがあります。顔が判別できるレベルであれば、モザイクやスタンプでの保護が必須です。
自社商品の背景に、たまたま他社の看板やポスターが小さく写り込んだ ○ セーフ 「写り込み(付随対象著作物の利用)」として法律上許容される範囲です。メインの被写体を説明する上で分離困難かつ軽微であれば問題ありません。

図解:画像利用のセーフ・アウト判断基準


中小企業が絶対に守るべき「画像利用の3原則」

SNSにおける著作権トラブルを根絶するためには、場当たり的な判断ではなく、社内で一貫した「画像利用の3原則」を仕組みとして定着させることが不可欠です。

以下の3原則を徹底し、属人的な運用から脱却しましょう。

原則①:【許諾の原則】「他人のもの」を使うなら、必ず事前に本人のOKを取る

他者が撮影した写真やイラスト、いわゆるUGC(ユーザー生成コンテンツ)を自社のSNSアカウントで紹介したい場合は、勝手に掲載せず、必ず事前にDM(ダイレクトメッセージ)等で明確な承諾を得るようにします。

承諾を得る際は、以下のテンプレートのように、丁寧かつ使用目的を明確に伝えることが重要です。

【許諾申請のメッセージ例】
「〇〇様、はじめまして。〇〇株式会社のSNS担当です。こちらの素敵なお写真をぜひ弊社の公式Instagramアカウント(@xxxx)にて、ご紹介させていただきたくご連絡いたしました。
投稿の際は、〇〇様のアカウント(@xxxx)を出典として必ずタグ付け・記載させていただきます。
もし掲載にご了承いただける場合は、お手数ですがこのメッセージにご返信いただけますと幸いです。突然のご連絡となり恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。」

このように正式なステップを踏んで許可を得ることで、トラブルを未然に防ぐだけでなく、自社商品のファンとの間に強固な信頼関係を構築するきっかけ(ファンマーケティング)にも繋がります。

原則②:【引用の原則】「引用のルール」を自己流で解釈しない

多くの担当者が「『出典:〇〇氏』と書いておけば、ネット上の画像を勝手に掲載しても『引用』だからセーフだろう」と誤解しています。しかし、著作権法第32条で定められた「引用」が認められるには、非常に厳しい要件をすべて満たさなければなりません。

  • 主従関係: 自社の作った文章(主)に対して、画像(従)が補足的な位置づけであること。画像を載せることがメインの投稿は引用になりません。
  • 必然性: その画像をどうしても使用しなければ、投稿内容の説明が成り立たない必然性があること。単なる「賑やかし」や「アイキャッチ」としての利用は認められません。
  • 明確な区別: 自分の著作物と、引用した著作物がはっきりと区別されていること。

SNSの投稿スペースは限られているため、これらの厳しい法的要件を完全に満たすことは極めて困難です。そのため、SNS運用においては「自己流の引用主張による画像転載は原則すべてアウト」と捉え、安易な引用に頼らない体制を整えましょう。

原則③:【自作・安全素材活用の原則】最初から「安全な素材」だけを使う仕組みを作る

最も安全で確実な防衛策は、最初から「誰の権利も侵害していない安全な素材」だけを使用して投稿を制作することです。具体的には、自社で撮影したオリジナル写真の活用や、利用規約を完全に把握しているクローズドな有料・無料素材サイトの選定を徹底します。

現場で「この画像、使っても大丈夫かな?」と迷う時間自体が、マーケティング業務の生産性を著しく低下させます。「怪しい素材は1点たりとも使わない」という明確な社内ルールを敷き、安全に使える画像ソースのルートを一本化しておくことが、結果として最もスピード感のあるSNS運用を実現します。


明日から迷わないための3ステップ対策

画像利用の3原則を理解したら、明日からのSNS実務にそのまま落とし込める「3つの具体的ステップ」を実践しましょう。

ステップ1:信頼できる「神フリー素材サイト」を3つだけに絞る

実務で使用するフリー素材サイトは、数多く登録するのではなく、規約がクリアでクローズドな信頼できる以下の3つのサービスに厳選し、そこからのみ調達するルールを作ります。

1. O-DAN(オーダン)

高品質な海外の無料写真素材を一括検索できる非常に便利なポータルサイトです。「商用利用可」のフィルターをかけて検索できるため、簡単におしゃれで洗練されたイメージ画像を調達できます。ただし、海外サイトの素材であるため、日本の日常生活や特定のビジネスシーンを表現する素材はやや見つけにくいという特徴があります。

2. イラストAC / 写真AC

日本のビジネスシーンや学校、日常生活にマッチした、日本製の素材が極めて豊富なサイトです。日本人モデルの表情豊かな写真が揃っているため、地方・中小企業のプロモーションに非常に使いやすいのが強みです。

【実務上の注意点(つまずきやすいポイント)】 複数の地方中小企業の支援現場でよく見られたトラブルとして、「無料会員のまま複数名で使い回し、ダウンロード制限や規約に抵触してしまう」というケースが挙げられます。また、無料素材であっても「商品をパッケージ化して販売する際のデザイン(商品化利用)」には別途ライセンスが必要になるなど、規約の細部には注意が必要です。

3. Canva(キャンバ)

デザイン制作と写真・イラスト素材の調達が直感的な操作で同時に行える、現代のSNS運用に不可欠なツールです。商用利用可能な素材が数百万点用意されています。

【実務上の注意点(つまずきやすいポイント)】 Canvaの素材を使って作成したデザインやロゴマークを、自社の「ロゴとして商標登録する」行為は、Canvaの利用規約で禁止されています。また、テンプレートを「そのまま」転売するような使い方もアウトです。規約の変更については、常に最新の情報を追う必要があります。

法律や規制のトレンドを押さえることも担当者の重要な役割です。Web担当者が意識すべきコンプライアンスの全体像については、2024年版|Web担当者が押さえるべきマーケティング関連法改正3選も合わせて確認し、法務リテラシーを高めておきましょう。

ステップ2:自社撮影時の「写り込み」と「肖像権」のクリア基準を持つ

自社撮影のスナップ写真を使用する際は、以下の明確な基準に照らし合わせてチェックします。

写り込みのセーフ基準(著作権法第30条の2)

撮影のメインとなる被写体(例えば、自社で開発した新商品)を撮影した際に、背景に小さく他社の看板やポスター、ビルが写り込んでしまった場合、それが「分離することが困難」かつ「付随的な写り込み」であれば、法律上「適法」と認められます。

例えば、自社ビルの前で社員が笑顔で立っている写真を撮ったとき、奥の道路を走るトラックのロゴが小さく写っている程度であれば、特に修正を施さなくても法的な問題はありません。

肖像権・プライバシー権の対策

通行人の顔など、特定の個人が認識できる状態のままSNSにアップロードすることは、肖像権やプライバシー権の侵害にあたります。

  • 判断の目安: 「その人物の知人が見て、誰だか特定できるか」が最大の境界線です。
  • 対策: 遠景で顔が認識できない、または後ろ姿であればセーフですが、少しでも顔の一部や特徴が写っている場合は、スマートフォンの編集機能やCanvaなどのツールを使い、必ず「ぼかし・モザイク」を入れるか、スタンプで隠す処理を徹底してください。

ステップ3:社内共有用の「投稿前チェックリスト」を導入する

SNS担当者一人の判断で投稿ボタンを押す体制は、精神的な負担が重いだけでなく、うっかりミスを見逃す原因になります。以下の「投稿前チェックリスト」を、投稿前のダブルチェック用シートとしてスプレッドシートやチャットツールで共有できるように導入しましょう。

  • 自社で独自に撮影した、または利用規約を確認・遵守した「信頼できるフリー素材」である。
  • 他者の投稿を紹介する場合は、スクリーンショット画像ではなく、各SNSの公式「リポスト(シェア)機能」を使用している。
  • 背景に一般の人の顔がはっきりと写っていないか。不要な他社の登録商標(キャラクターやブランドロゴなど)が不自然に大きく写っていないか。必要に応じてモザイク等の処理を行っている。
  • 被写体(モデル)のイメージを著しく損なうような文脈(深刻な病気、コンプレックス、不快感を与える架空の体験談など)のアイキャッチとして使用していないか。

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実践事例:安全な画像運用で成果を出した中小企業のケース

「安全性を徹底すると、堅苦しくてつまらないSNSになってしまうのでは?」という懸念は誤解です。

徹底したクリーンな画像運用により、リスクを完全に抑えながら優れたマーケティング成果を創出した、複数の中小企業の複合的な支援実績に共通して見られた成功パターンをご紹介します。

ケース1:安全なオリジナル素材とフリー素材の組み合わせで採用成果を出した、北関東の精密機械製造業

北関東エリアに拠点を置くある精密機械製造業(従業員数45名)では、長年、SNSを運用したくても「どのような画像を使えば良いかわからない」「他社の技術や著作権を侵害したくない」と二の足を踏んでいました。

そこで、株式会社Kotobaのコンサルティングのもと、以下の「画像クリーン化施策」を導入しました。

  1. オリジナル写真のデータベース化: 社員の作業風景、工場の日常などを「顔出しや写り込みの許諾が取れているものだけ」を社内フォルダに厳選して集約。
  2. フリー素材の補助利用: 技術解説やノウハウ投稿など、どうしても自社で撮影できない専門的なイメージ画像は、利用規約を確認した有料素材サイトからのみ調達。

この安全対策を徹底した結果、投稿時の精神的ハードルが下がり、投稿頻度が週1回から毎日に向上しました。コンプライアンスがしっかりした企業であるという安心感が求職者に伝わり、最終的に「炎上リスクゼロ」の状態で、SNS経由の採用応募者数が前年比で約3倍に増加しました。

この実例に近いアプローチの詳細は、【群馬県の製造業】X採用で応募者が3倍に!予算ゼロからのSNS採用術の記事でも詳しく解説されています。

ケース2:UGC(ユーザー投稿)の紹介フローをテンプレート化し、ファンを増やした中部地方の和菓子店

中部地方で和菓子の製造販売を行う老舗店(スタッフ12名)では、Instagram上でお客様が投稿してくれた「お菓子の写真」や「お土産としての紹介投稿」を自社でも紹介し、認知を広げたいという課題を持っていました。しかし、勝手にスクショして掲載することの危険性を学び、丁寧な「許諾プロセス」を構築しました。

自社商品の素敵な投稿を見つけるたびに、必ずDMで事前に用意した「許諾申請用テンプレート」を送付。お客様からの快諾を得た上で、公式機能の活用やクレジット表記を伴う形で紹介を行いました。

この丁寧な姿勢が「非常に誠実な和菓子店」としてお客様の間で評判となり、トラブルを一切起こさずにUGCの投稿件数が2倍に増加。地元の優良顧客(ファン)との強い結びつきを生み出し、店舗へのリピート率向上に直結しました。

図解:SNS投稿前のチェックプロセス


もし「著作権侵害だ」と指摘されたら?慌てないための初期対応

どんなに注意を払っていても、意図しないミスや確認漏れによって、権利者から「著作権侵害ではないか」という指摘(DMや問い合わせフォームからの警告)を受ける可能性はゼロではありません。

万が一の事態が発生した際に、二次被害(炎上や裁判沙汰)を防ぐための「初期対応の3ステップ」を解説します。

ステップ1:まずは落ち着く。パニックになって「無視」や「逆ギレ」は絶対NG

警告を受けた際、最もやってはいけない最悪の対応は「指摘を無視する」ことや、「うちの宣伝をしてあげているのに何が不満だ」といった「逆ギレの返信」をすることです。

相手が感情を害し、SNS上で事態を公表されてしまうと、一瞬で「ネット炎上」に発展します。実際、一般企業(メディア以外の法人)が原因となるネット炎上は、全体の25.5%(1,225件中312件)に達しており(デジタル・クライシス総合研究所 2025年調査)、その初動を誤ることで被害が何倍にも膨らんでしまうケースが後を絶ちません。まずは、冷静に「事実確認を行う」姿勢を持つことが最優先です。

ステップ2:該当の投稿を「非公開(または削除)」にし、証拠を保存する

指摘された画像を速やかに一般の閲覧者から見えない状態に(非公開、または投稿削除)します。

ただし、削除する前に、「どの投稿の、どの画像が、どのような指摘を受けたのか」が客観的に証明できるスクリーンショット(証拠)を、自社の社内記録用として確実に保存しておいてください。後の正確な事実確認や、弁護士・専門家に相談する際、元データがないと適切なアドバイスが得られなくなるためです。

ステップ3:相手に誠実に、かつ慎重に対応する

事実関係を確認した上で、自社に過失があった場合(フリー素材の規約違反や、他人の無断転載など)は、速やかに誠意を持って謝罪の連絡を入れ、画像を完全に削除した旨を報告します。

もし、相手から高額なライセンス料や、法外な示談金・損害賠償金を請求された場合は、その場で安易に合意の返答をせず、「社内で確認の上、改めて弁護士を通じるなどして正式にご回答いたします」と伝え、一旦保留にしてください。その後、信頼できる顧問弁護士や、各都道府県に設置されている中小企業庁の経営相談窓口「よろず支援拠点」、地元の商工会議所の専門家相談窓口などに速やかに駆け込み、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。


よくある質問(FAQ)

Q. フリー素材って、会社のSNSに使う場合はすべて「商用利用(有料)」になるのですか?

A. はい、すべて「商用利用」に該当します。個人アカウントの投稿は「非営利・私的利用」と認められる場合がありますが、企業の公式アカウントや店舗のアカウントは、直接商品の告知をしていない日常の投稿であっても「企業のPR活動(営利目的)」とみなされます。そのため、必ず「商用利用OK」と明記されている素材を選んで使用する必要があります。

Q. 街中で撮った写真の背景に、他人の顔やお店の看板が写っちゃいました。ぼかせばセーフですか?

A. はい、通行人の顔については、モザイクやぼかしを入れて「個人が特定できない状態」にすれば、肖像権やプライバシー権を侵害するリスクは極めて低くなります。また、お店の看板や周囲の建物については、それが写真のメイン(主役)になっておらず、撮影の背景として付随的に写り込んでいるだけであれば、著作権法第30条の2により法律上「適法」と認められます。

Q. お客様が「これ良かった!」と自社商品を紹介してくれた投稿(UGC)のスクショを、自社の公式アカウントに載せるのはNGですか?

A. はい、事前に確認を取らずにスクリーンショットして画像としてアップロードする行為は「無断転載」にあたり、NGとなるリスクが非常に高いです。お客様の投稿を紹介したい場合は、SNS公式の「リポスト機能」を使用するか、DMで「素敵なお写真なので、弊社の公式アカウントでスクショ(または元データ)をご紹介させていただいてもよろしいですか?」と事前に許諾を取り、合意を得てから掲載しましょう。

Q. 画像に「出典:〇〇」と引用元を書いておけば、ネットで拾った画像でも勝手に使っていいですよね?

A. いいえ、それは大きな誤解であり、完全なアウト(違法)です。単に「出典:〇〇」と記載するだけでは、法律が定める「引用」の厳格な要件(主従関係の成立や必然性など)を満たすことはできません。SNS投稿のアイキャッチや賑やかしとしてネットの画像を勝手に利用することは無断転載であり、権利者から損害賠償を請求される典型的なケースですので絶対に避けてください。

Q. 万が一、意図せず著作権を侵害してしまったら、どんな「ペナルティ」がありますか?本当に訴えられますか?

A. 実際に、中小企業や個人事業主であっても、写真の著作権元から「1枚あたり数万〜数十万円」の損害賠償(過去の使用料相当額)を請求される事例は実在し、増加傾向にあります。法的な金銭賠償のリスクに加え、SNS上で「この企業は他人の画像を無断で使用している」と拡散され、顧客や取引先からの信用を失う(ブランド毀損・炎上)という社会的ペナルティの方が、地方・中小企業にとってははるかに深刻な死活問題となります。


まとめ:リスクを恐れすぎず、正しいルールで「攻めのSNS運用」を

「著作権」や「肖像権」という言葉を聞くと、SNS運用そのものが非常に危険で怖いものに思えてしまうかもしれません。しかし、今回ご紹介した「3原則」と「投稿前チェックリスト」をしっかりと社内で共有し、仕組みとして運用していけば、トラブルに巻き込まれるリスクはほぼゼロに抑えることができます。

無断転載やグレーゾーンな利用を徹底的に排除した、クリーンで安全なSNS発信は、企業の誠実さを社外にアピールする強力な武器になります。まずは、自社がいつも使っているフリー素材サイトの「利用規約」を今一度確認することから、初めの一歩を踏み出してみましょう。

安全な運用体制を作った上で、ユーザーに選ばれる高品質なコンテンツを発信し続け、企業の成長を力強く牽引する「攻めのSNSマーケティング」を実現してください。


参考・出典

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この記事について

監修

加藤 隆之 株式会社Kotoba 代表取締役・マーケター

Web制作・代理店、大手広告代理店を経て株式会社Kotobaを設立。企業や事業の規模・業種を問わずマーケティング戦略の立案から実行まで従事した経験から、地方・中小企業向けのマーケティング支援を行う。

執筆

株式会社Kotoba マーケティングチーム

地方・中小企業のマーケティング支援を専門とするコンサルティングチーム。Webマーケティング・SNS運用・コンテンツSEOを一気通貫で支援。

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